良いものを作りたい

ITや新しい技術、スタートアップ、ビジネスについて書きます。

「ジョブ理論」は本当に素晴らしい本だからみんな読んでください

GMOペパボ ディレクター Advent Calendar 2019の記事です。

私は主にプロダクト作りを担当しているディレクターです。頑張って良いものを作って、それで人を手伝ったり世の中をより良くできたら嬉しいなと思ってます。

ところで良いものとはどんなものですかね。広く使われ、愛されるプロダクトとそうでないプロダクトの違いは何でしょうか。「ジョブ理論」を読んでその一部がわかってきた気がしました。愛されるプロダクト・サービスを作りたい、イノベーションしたいと思っている方なら「ジョブ理論」は必ず読むべき本だと思います。「ジョブ理論」は革新的プロダクト・イノベーションを作るための方法論です。

 

「ジョブ」は顧客のやりたいことを明確に表す動詞と名詞の組み合わせです。例えば「朝通勤する電車の中で時間を潰したい」みたいなものですね。人によっては「眠いからあんまり頭は使いたくない」とか、「時間を生産的に使ったと感じられるように」などの条件がつくかもしれません。プロダクト・サービスはそれを遂行するために雇われる手段です。

顧客は製品やサービスを購入するのではなく、発展のためにそれを生活に導入するのである。

電車に乗ってる人たちは本を読んだり、ゲームをしたり、音楽を聞いたり、SNSを覗いたりしますが、基本的に彼らのやりたいジョブは似ています。昨日ゲームしてた人が今日は本を読むかもしれないです。ゲームと本は同じジョブを挟んだ競合です。

消費者はハンドドリルが買いたいわけではない。彼らは穴が欲しいだけだ。

うまく遂行されてないジョブを見つけてそれを手伝うことができたり、既存の手段よりジョブをうまく手伝えた時にイノベーションは生まれます。周りでイノベーションの例として掲げられるプロダクトはほぼ例外なく何かのジョブのための優れた手段です。

 

イノベーションの機会はいろんなところから見つけられます。

自分の生活の中で解決できてないジョブを見つけることはイノベーションの機会になる。あなたの人生は具体的だ。もしあなたにとって重要なジョブなら他の人たちにも重要である可能性が高い。

彼らは切実に解決したいジョブに対する既存の解決策が気に入らなくて、どうしても自分で解決策を探そうとする。こういう行動を見つけたらよく観察するべきだ。これはイノベーション機会への手がかりだ。

積極的にやりたいことと同じくらいに、やりたくないことも多い。やりたくない否定的なジョブも良いイノベーション機会になる。

顧客がプロダクトを使う方式を観察すると沢山学べる。特に元の意図と違う方式でプロダクトを活用している場合、もっと沢山学べる。

 

ジョブを見つけ、既存の手段(何もやらないという選択肢を含め)より優れた選択肢を提供することは簡単ではありません。

新しい解決策を雇うためにはまず現状の行動や解決策を解雇しないといけない。現状の行動には「何もしないこと」も含まれる。

新しいものの魅力は古いものの慣性と新しいものへの不安の合計を圧倒するほど強くなければならない。

今まで誰も提供できなかった原因となるボトルネックが存在するかもしれないですし、ジョブの定義を間違えて顧客のジョブと離れたものを作ってしまうかもしれません。何より既存の解決策よりはるかに優れたものではないと慣性に負けてしまう可能性も高いです。しかし、ジョブへの考慮なく運任せに新しいものを作り続けるよりは成功率が高い接近方法だと思います。

 

ジョブを中心にすることで、組織も動きやすくなります。プロダクトが明確なジョブに集中すると、それをよりうまく手伝うための課題がはっきり見えてきますし、自分の業務がどんな形で価値を生み出しているかがわかりやすくなります。管理者の監視や指示がなくても一人一人が何をどうすれば良いかをわかるようになり、それを実践するためのモチベーションまで与えられます。

 

新しいプロダクトを作るなら、どんな「ジョブ」をどのようにうまく手伝えるかを考えます。既存のプロダクトをもっと良くするなら、今の顧客にどんな「ジョブ」のために雇われているか、プロダクトとジョブがフィットしているか、そのジョブをよりうまく手伝うためにどうするべきか、考えましょう。自分の今の業務では、お客様の「ショップの売上を伸ばしたい」というジョブをよりうまく手伝えるように頑張って行きたいと思っています。

「ジョブ理論」の内容について少し整理して見ましたが、内容が気になった方はぜひ読んでみてください。

 

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