無料にするだけが革新ではない!無料の領域を有料化で革新できる
「無料」を言い返すと「低品質」、または「無品質」でしょうか。品質も市場価格もないから無料で提供されます。
無料が当たり前だった分野で劇的な値段をつけることも革新です。とくに競合間の差が少ない業界では有料化戦略は差別化された競争優位性はもちろん、プレミアムイメージを作るチャンスにもなります。
筆者は会費を上げてプレミアムサービスを提供するクレジットカードのHyundai Cardや、マガジンを有料販売している知識コンテンツスタートアップのPubly、一緒に本を読むプレミアムコミュニティサービスTREVARIを例として挙げました。日本のサービスだと何がありますかね。中古取引の場を提供して手数料をもらうメルカリが該当するかもですね。*1
無料のサービスを利用するときもユーザーはある程度の質を期待します。しかし無料で提供されるサービスに投資できるコストには限りがあり、良いビジネスモデルがないと無料サービスの質を一定以上引き上げることは難しいです。低価格は低価値にもつながるわけです。*2
そこで一部のユーザーは「お金を出しても良いから質の高いものが欲しい」と感じているかもしれません。もしくはユーザーはまだ気づいてなくても質の高いサービスを一度経験すると無料サービスには二度と戻れなくなるかもしれません。もしそのようなニーズがある市場を見つけ、高価格・高価値のサービスを提供することができれば新しい価値を生み出す立派な革新になるでしょう。
無料という穴を見つけ価格をもらえるくらいのサービスを提供し革新できるか?差別化が難しく(不毛な)競争が蔓延している今、一度考えてみて良い主題だと思います。そういう考え方が現実の壁にぶつかるかもしれないですが、その時は逆になぜ不可能かを考えながら無料と有料の間で良い接点が見つかるかもしれません。