LINEにおけるお金とユーザーのジレンマ(二木 祥平)- PdMカンファレンス2019 1日目
2019年11月12日〜13日に渋谷で行われたプロダクトマネージャーカンファレンス2019に参加しました。
以下は私が聞いたセッションを中心にしたレポートです。講演を聴きながらノートしたものがメインですので聞き違いや意図の読み違いがあるかも知れません。ご了承ください。
LINEにおけるお金とユーザーのジレンマ(二木 祥平)
LINE株式会社 執行役員
感想
PM(PdM)が機能しないとステークホルダーの意見がプロダクトで全部ごっちゃになり、妥協の産物の曖昧なものになりがちです。多くのプロダクトから見られる現象ですよね。プロダクトのビジョンを持って、ジレンマを乗り越えていけるPdMがいるかどうかで、そのプロダクトの何年後の姿は大きく変わると思います。
確かに、ジレンマのないプロダクトなら実は誰でも作れますよね。ジレンマをうまく乗り越えることがプロダクトに力をもたらすとおっしゃったのはごもっともです。プロダクトが長く生き残って多くのユーザーに価値を提供するためにはPdMの力が必須だと思います。難しいですが頑張らないとですね。
講演内容
PMってなんだろう?
PMの役割について悩んだことがある?72%
LINEのPMは様々な人格が要求される
フェーズによって人格の配分が変わる
一人で全部できる人は希少だ
Mission
自分のプロダクトを成功に導く
やること
何を作るかを決める そして、決めたものを市場に届ける
LINEで活躍するPMの特徴
フェーズに応じて必要なスキルを理解し、自分に足りない部分を補完できる人が誰かをしって協力を誘発できれば有能
妄想力
外への妄想力「これリリースしたらユーザーはこう反応しそう」「これ短期的には売れるけど、長期的には微妙そう」
内への妄想力「AさんとBさんの相性ていに体制こうしよう」「このままいくとリリース遅れるからリソース調整始めた方がいいかな」
数字とかそれっぽい説明より早く画面の見せろ
Detailまで詰める+徹底的ユーザー目線
PMってジレンマ多くない?
ステークホルダーが多い いろんな人と話す
お金 VS ユーザー
ジレンマに対してPMが機能しないと
諦める
短絡的選択(A or B)
合議的結論
になり、プロダクトが妥協の産物になってしまう
PMは複合的な情報を集め、決定する責任がある
それはそもそも二律背反か
「何らかの不調和が存在する場合、それは我々の認識のどこかが間違っている可能性を示唆している」
プロダクトビジョンで対立関係から共闘関係へ持っていく
LINEの例:ユーザーと企業・サービスをもっと近くに
そこからジレンマをどう解消するかを考えるのが最も面白い作業
解決できないジレンマはない
ジレンマの解消自体がクリエイティブな仕事である
これによってプロダクトに競争優位性が与えられる
確認事項
- 仕様を書くだけの人になってないか
- 判断を常に上に求めて合議制で決めようとしてないか
- 他人のせいにしてないか(営業、開発部門のせいに)
Data is our savior
データでジレンマがうまく解消できたか確認!
プロダクトマネージャーカンファレンス2019 1日目シリーズ
- ORDINARY PEOPLE, EXTRAORDINARY RESULTS(Marty Cagan)
- Special Session(Kaarel Kuddu)
- LINEにおけるお金とユーザーのジレンマ(二木 祥平)
- ピクシブのプロダクトマネージャー、自己組織化されたチーム、チームを支える組織(佐藤 里佳)
- “失敗事例で学ぶ” 失敗しないプロダクトマネジメント - PMの必須スキルと、自走する組織のつくりかた -(岡田 康豊)
- コミュニティマネジメント: プロダクトの開発と展開をコミュニティが加速させる(馬田 隆明)
- 企業が求めるプロダクトマネージャーとその人材戦略(対談)
- 発明、ドッグフーディング、プロダクトマネジメント(増井 俊之)
- Keynote Session(Harry D. Moseley)
- まとめ