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韓国のNo.1 ECショッププラットフォームCafe24はどんな会社?

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Cafe24は韓国のNo.1 ECショッププラットフォーム(日本のカラーミーショップ、MakeshopのようにECショップを簡単に作って運営できるように手伝ってくれるプラットフォーム)です。去年400億円で売却されて話題になった有名ショップのSTYLENANDAもCafe24の顧客です。去年日本に進出しましたがまだ認知度は低いと思われます。Cafe24についてEC事業を中心に少し調べてみました。

 

企業概要

1999年起業したホスティングインフラとショッピングモールソリューションを提供する企業です。ホスティングは2002年、ECショップは2003年事業開始しました。2018年KOSDAQ(中小企業やベンチャー企業たちが市場で事業資金をより円滑に調逹できるようにするためにつくられた、日本のマザーズにような株式市場です。)に上場しました。時価総額は約550億円です。上場直後1200億円を超えた時もあります。

2018年 売上 150億円 営業利益 14億円(実績)
2019年 売上 200億円 営業利益 15億円(予想)
内 ECショップ 64%、広告15%、 ホスティング 13%

2015年楽天と提携、2016年には福岡に支店を設立し日本進出の準備をしてきたと見られます。2018年10月、日本にECプラットフォームをリリースしました。

 

EC事業の特徴

会員登録、月利用料無料を武器に事業を拡大し、韓国のショップ会員数は165万に達しています。

 

<Cafe24 ショップ流通額> (単位:億ウォン)

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Cafe24を使ってるショップの2018年の流通額は7300億円を超えたと発表しました。2019年上半期の流通額は4000億円、YoYで17.4%増えました。 

 

<EC事業 売上> (単位:億ウォン)

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2019年2四半期の売上は32億円で、YoYで38.4%増加しました。売上は決済ソリューション(35%)、付加サービス(41%)、商品供給(16%)、直接販売(7%)から出ています。
流通額の増加と現金取引の減少から決済ソリューションは22.0%成長、付加サービスの拡充と「ピムズ」社合併により付加サービスは57.3%成長しました。(YoY)
*「ピムズ」はショップの在庫管理ソリューションを作る会社で、2018年10月に50.1%の株を6.5億円で買収しました。

 

2019年には以下の4つに力を入れていると発表しています。

1. グローバル事業拡大
グローバル事業拡大においては、日本内のレファレンス確保、PG/配送の提携拡大、継続的サービス追加を進めるとのことです。東南アジア、英語圏への進出も計画しています。

2. インフルエンサーおよび企業顧客拡大
個人事業主のための「スマートモード」(カラーミーショップの簡易モードと似たUIです)のリリース、インフルエンサーと企業のEC進出支援も進めています。

3. Supply Chain Management構築
ソリューション領域だけでなく供給・物流と連携できるワンストップサービスを構築しようとしています。

4. AI基盤サービスおよび研究開発拡大
AI・Robotics・Data Science基盤のサービスを提供しながら、今後より使いやすいサービス構築、販促、業務効率化のための新技術開発に力を入れます。

 

サービスの特徴

会員登録、月利用料無料
1アカウントで6つまでショップが作れます。
SSLを無料で提供しています。
グローバルサービスであることを前面に出しており、英語、日本語、中国語(繁体、簡体)、韓国語、スペイン語ポルトガル語に対応しています。
簡単にTmall、JD、楽天Amazonに出品できる機能も提供してます。

 

プレスリリース(2018/10)

Cafe24が日本市場に直接進出した。

グローバルECプラットフォーム「Cafe24」は日本現地でショップ構築、決済(PG)、物流・配送、広告・マーケティングをワンストップで提供する「www.cafe24.co.jp」をリリースした。
これにより日本の個人事業主から企業までがCafe24を通して全世界75億の消費者を向けたグローバルオンラインビジネスを展開できるようになった。
今回リリースしたCafe24日本プラットフォームは
・日本語、英語、中国語(繁体、簡体)、スペイン語ポルトガル語等7つの言語でショップ構築が可能
ソフトバンクペイメント、Paypal等日本現地およびグローバル決済システム(PG)
楽天等オンラインマーケットプレイス連動等
ECビジネスに必要な多様なサービスを日本の事業者が便利に使えるようにローカライズした。

日本経済産業省によると去年(2017年)日本のEC市場規模は16.5兆円で世界4位の規模であり、毎年1兆円以上成長している。
Cafe24は日本市場に便利なプラットフォームを提供し現地のECを活性化し、Cafe24の流通額を大きく成長させようとする。
イ・ゼソク代表は「日本EC市場への進出はCafe24が海外事業者としてグローバルEC市場進出を知らせる重要な動きとなる。」
「Cafe24プラットフォームが日本のEC市場で成功できるように現地の特性に合わせて持続的にプラットフォームを高度化していく予定だ。」と言った。
Cafe24は日本をはじめに、英語圏、東南アジア等全世界への進出も狙っている。

 

整理

Cafe24は低価格、グローバルを武器にEC事業を展開し、老舗ながらも速いスピードで成長しています。日本進出にも積極的に取り組もうとしています。今まで韓国のサービスが日本で成功した事例はごく稀ですが、Cafe24が日本でビジネス拡大に成功するか興味深いです。

 

※情報の出典はIR資料及びCafe24のウェブサイトです。